・メダカの学校
<メダカが研究材料として、小中学校の教材として認められている主な理由>
- 野生のメダカは、池・田んぼ・小川などで捕らえられる。
- 1つの水槽(約5l)に10〜15匹を一緒に飼うことができ、実験室の狭い所でも飼育できる便利さがある。他の多くの魚類と違って、淡水でしかも溜り水で飼育できる。温度領域が広く(適温25〜30℃)、繁殖期には室温でよく温度調節を必要としない。
- 自然でも3〜4ヶ月間、条件がよければ毎日産卵し続けるが、卵形成及び産卵時刻ほ光周期性に基づいている(Egami、1954b)から、暗室で温度を25〜30℃に保ち、人工照明(150Lux、1日14時間連続光)を施して飼えば、産卵時刻を自由にコントロールできる。固形飼料(コイ1号)に粉餌(こうせん、エビ紛=1:1)、あるいはテトラミン(Germany製)を1日数回与え、食べ残しをサイフォンで吸い出して水質に注意を払いながら飼うと、雌は一年中休まず産卵する。自然光下では、夜明け前の3〜4時に産卵するものが多い。雌は産卵するのに雄の助けを要するから、産卵前に雌雄を別の容器に分けておけば午前中随時一緒にして産卵させることができる。
- 外見で雌雄の違いが判る(図1)。最もわかり易い違いは背鰭としり鰭にあり、雄は背鰭としり鰭のそれぞれの後部に深い切れ込みがあるが。雌の方にはない。またしり鰭は雄の方が幅広く色が薄い。
- 雌は普通1回に30前後の透明な直径約1・2mmの卵を産む。卵は卵膜と卵黄が透明であるから、受精に伴う変化、卵割や後期発生過程も低倍率(10〜50倍)の顕微鏡下で容易に観察できる。それに未受精卵を人工受精によって発生させるのも容易である。
- 孵化に要する時間は温度によって異なるが、普通(23〜25℃)10日もあれは充分である。その後稚魚は適当な飼料(ミジンコ、またはこうせん(エビ粉の混合粉を篩にかけたもの))で正常に発育して成魚になる。孵化後、成魚になるまでの日数は餌、温度、水槽の広さ、水質などによって異なるが3〜6ヶ月である。
- 遺伝的系統がいくつかあり、体色と性を決定する遺伝子が互に連関している系統種もある。そのため、遺伝の教材に適している。メダカは、魚という点を除けば、性命のすべての現象を見せてくれる生物学的かつ理科の教材として都合のよい特質を持っている。